徳丸 宜穂/ NORIO TOKUMARU

Hakaniemi, Helsinki/ Hämeenlinna/ Töölönlahti, Helsinki


技術経済論・比較政治経済学・企業論・進化経済学の観点から,社会経済体制とイノベーション・産業構造転換,および広義の福祉(well-being)との関係について研究をしています.

 

具体的には,次の3つの関連する問題について調査・分析・考察を行っています.1.と2.に重心を置いています.

  1. 少子高齢化,一層のデジタル化,環境負荷の高まりなど,先進諸国に共通する新たな状況に対して,日本とは異なる社会経済システムを持つ先進諸国はどのように創造的に対応しつつあるのか?特に,広義の福祉(well-being)とイノベーション創出,産業構造転換,レジリエントな産業・雇用基盤を両立可能にする,新自由主義的ではない創造的な対応は,いかに可能なのか?
  2. 地域の社会経済が,イノベーションと新産業・雇用を生み出す,真に生きた「孵卵器」となることはいかに可能か?「ハコモノ」を集積させる一時的施策に終わらない,実効的な地域産業政策がいかに行われつつあるのか?それを支える,制度的・組織的・人材的基盤はいかなるものか?企業レベルでの戦略的・組織的刷新はいかに進みつつあるのか?広義の福祉(well-being)とレジリエントな産業・雇用基盤を地域で両立することは,いかに可能なのか?
  3. 東・南アジアの新興経済諸国では,どの程度まで,技術・製品開発の高度化が進展しているのか?それを支える「仕組み」(制度・組織・人材管理など)はどのようなものか?この新しい状況が日本企業・産業,また雇用にどのようなインパクトをもたらしつつあり,いかに対応しつつあるのか?

1.と2.では,北欧諸国,特にフィンランドと日本との比較を念頭に置いています.

 

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プロフィール

氏名:徳丸 宜穂 Norio Tokumaru

出身地:埼玉県(旧)浦和市

職業:研究者

研究分野:経済学(技術経済論・比較制度論・比較政治経済学・北欧経済論・進化経済学)

現職関西大学政策創造学部・教授

前職

名古屋商科大学 経営情報学部専任講師 (2004.4-2007.3),同 経済学部准教授 (2007.4-2010.3)

国立大学法人 名古屋工業大学 大学院工学研究科 准教授 (2010.4-2018.3),同 教授 (2018.4-2022.3)

 

フィンランド国立労働衛生研究所(Työterveyslaitos)・客員研究員 (2012.2-3)

一橋大学経済研究所・客員准教授 (2012.4-9)

アールト大学(フィンランド)スクール・オブ・エコノミクス(Kauppakorkeakoulu) 客員研究員 (2017.8-12)

名古屋大学国際経済政策研究センター・国内客員研究員 (2008.4-2008.9,および,2021.10-2022.3)

 

連絡先(メール):norio-t at kansai-u.ac.jp(atをアットマークに変えてください)


お知らせ

北ヨーロッパ学会2021年度研究大会のお知らせ

 

11月6日(土曜日)にオンラインで行われます.うち,共通論題「北欧諸国の高等教育における学問の自由と研究体制」は一般公開で行われる予定です.詳細についてはこちらのページをご覧ください.

 


2021年8月11日公開研究会開催のお知らせ

 

『シリーズ:福祉国家の創造的進化』の一環として、Zoom配信による公開研究会「フィンランドの深層を探る:政治・社会・経済のいま」を開催します。どなたでも無料で参加いただけます。

 

日時:2021年8月11日(水)19:00~21:00(JST)

 

【話題提供】

 

徳丸宜穂(名古屋工業大学) <幸福度世界一>は何を意味するか?

柴山由理子(東海大学) 2021年地方選挙結果分析―ポピュリズムの拡大か?

藪長千乃(東洋大学) 保健福祉医療改革のゆくえ

 

【コメント】

セルボ貴子(Wa-Connection) 現地からのコメント

 

公開研究会の詳細はこちらのブログで発信していきますので、ご確認ください。

 

定員:100名(先着順)

申込み:8月10日20:00(JST)までに下記フォームからお申し込みください。当日15:00までにZoomリンクをお送りします。

 

申し込みフォーム:https://forms.gle/vXdbYGJdxAMJkSzN6

お問い合わせ:finnishwelfare.kaken@gmail.com(@は半角) 



最近書いた論文

*未定稿の引用はお断りしますが,コメントを歓迎します.


出版した本のご紹介

現在の欧州は,金融・財政危機と,移民・難民受け入れをめぐる対立という,極めて深刻な2つの危機に襲われています.それらの危機への対応はきわめてハイレベルかつ短期的対処が必要な政治経済的な問題です.しかし他面,欧州統合がいわば「現場レベル」でどのような実質的変化をもたらしたのかという問題は,別個の検討を必要とする中長期的な政治経済的な問題だと思われます.本書はまさに後者の問題に焦点を当てた研究成果です.私は,EUおよびフィンランドで現れつつある新しいイノベーション政策である「イノベーションの公共調達」(public procurement of innovation)政策の実施プロセスを検討し,公共部門の役割がいかに変容しつつあるのかを考察しました.どうぞご一読下さい.

 

八木紀一郎・清水耕一・徳丸宜穂(編)欧州統合と社会経済イノベーション(日本経済評論社)

 

 

世界経済の重心が東・南アジアに移動(復帰)するという地殻変動的な変容の中で,情報技術の発展やオフショアリングの進展はどのような意味を持つのか?特に,日本からのオフショアリングはいかなる意味を持っているのか?こうした枢要な問題を扱った本です.私は,日本の金型製造企業がベトナムに進出した事例を分析・考察し,日本からのオフショアリングが「包括的オフショアリング」(comprehensive offshoring) と呼ぶべき新しい段階に入りつつあることを示し,この変化が両国経済にもたらしうる巨大な影響について議論しました.どうぞご一読下さい.

 

Hirakawa, H., Takahashi, N., Maquito, F.C., and Tokumaru, N. eds.

Innovative ICT Industrial Architecture in East Asia. (Springer, 2016)

 

Springer紹介ページはこちら

 

 

制度経済学の観点からする,アジア経済論です.

アジア経済の内包的・持続的発展に必要な制度構築について検討されています.

私は,後発産業発展の新しい型を示唆する事例として,インドIT産業の分析を担当しました.ご一読ください.

 

植村博恭・宇仁宏幸・磯谷明徳・山田鋭夫編『転換期のアジア資本主義』(藤原書店)

制度経済学の視角を積極的に打ち出した,新しい日本経済論のテキストです.私は,企業経済論の章と労働経済論の章を担当しました.ご一読ください.

 

中原隆幸(編)『日本経済の常識:制度からみる経済の仕組み』(ナカニシヤ出版)

グローバル化という文脈の中で,東・南アジアの経済発展をどう捉えるべきかについて論じた本です.どうぞご一読下さい.

 

Hirakawa, H., Lal, K., Shinkai, N. and Tokumaru, N. eds.

Servitization, IT-ization and Innovation Models: Two-Stage Industrial Cluster Theory (Routledge, 2013)

 

 

Routledge紹介ページはこちら


シンポジウムのご案内(@名古屋工業大学・2013年12月11日)

次のようなシンポジウムが開催されます.ふるってご来聴いただけますと幸いです.

 

 

経営トップセミナー 「アジア新興経済のフロンティア:アジア産業経済の新展開と展望
主催:名古屋工業大学大学院 産業戦略工学専攻・名古屋市立大学大学院 経済学研究科
日時:12 月 11 日(水)13:00(受付開始:12:40) 
場所:名古屋工業大学 2 号館 1 階 0211 教室

講演1:13:10~14:10「アジア最後のフロンティア ミャンマーの変化とビジネス展開」
一般社団法人 持続可能なモノづくり・人づくり支援協会(ESD21)
 
 
九州工業大学大学院 情報工学研究院客員教授 黒岩惠 氏
講演2:14:20~15:20 「インド IT 産業の高付加価値化とマネジメントの新展開」
名古屋工業大学大学院 工学研究科 准教授 徳丸 宜穂 氏
講演3:15:30~16:30 「東アジアの経済統合 ~ASEAN と RCEP の視点から~」
名古屋市立大学大学院 経済学研究科 准教授 板倉 健 氏

参加を希望される方は 12月6日(金)までに馬場慶子宛 ご氏名とご所属 (会社名あるいは大学名)をご連絡ください.
問い合わせ先: 名古屋工業大学大学院 産業戦略工学専攻 仁科 健 

シンポジウムのご案内(@福井県立大学・2013年10月26日)

次のようなシンポジウムが開催されます.

 

テーマ:「東アジア企業の製品開発と人材育成」
  日時: 2013年10月26日(土) 13:30~18:00 (懇親会18:30~)
  場所:福井県立大学 共通講義棟1F L104 
  内容:①報告(13:35~16:15)
      都留 康氏(一橋大学教授)「「韓国・中国企業との比較に
            おける日本企業の強みと弱み-『世界の工場から世界の開発
            拠点へ:製品開発と人材マネジメントの日中韓比較』の分析
            結果から」
      徳丸 宜穂氏(名古屋工業大学准教授)「インドIT産業の高
            付加価値化とマネジメントの新展開」
      馬 駿氏(富山大学教授)「中国企業における製品開発と人
            材マネジメント」
     ②パネルディスカッション(16:25~18:00)
      パネリスト:都留 康氏、徳丸 宜穂氏、馬 駿氏
            黒田 一郎氏(一般社団法人 福井県眼鏡協会
                        会長、アイテック株式会社代表取締役会長)
      コーディネーター:服部 茂幸氏(福井県立大学教授)
     ③懇親会(有料)18:00~19:30 
      会場:洋膳やまむら亭 

  お問い合わせ・お申し込み先
   地域公共政策学会事務局(福井県立大学内)
  TEL 0776-61-6000(内線2902)FAX 0776-61-6014
  E-mail: chiiki@fpu.ac.jp

シンポジウムのご案内(@京都大学・2013年7月13日)

以下のようなシンポジウムが開催されます.

 

シンポジウム

転換期のアジア資本主義─豊かなアジアに向かって

 

2013713() 1330

京都大学時計台記念館2階国際交流ホール

 

 

今日、多くのアジア諸国は、自国の低廉な労働力と先進国の資本と技術に基づく輸出主導型成長の段階を脱しつつある。そして新たな成長段階は、国民の所得上昇に基づく内需の成長や技術能力の形成によって特徴づけられる。本シンポジウムでは、次の3つの異なる切り口の報告に基づいて、アジアで現在進行中のこの経済構造の大転換について、議論したい。平川均氏は、この転換をNIEs段階からPoBMEs(Potentially Bigger Market Economies)段階への移行ととらえて、全体的見取図を提示する。徳丸宜穂氏は、インドのIT企業内部の変化に着目して、産業高度化の現状を報告する。厳成男氏は、制度的視点から、輸出主導型から内需主導型への転換を成功させるには、どのような制度が必要かについて述べる。

 

主催:京都大学東アジア経済研究センター

 

司会  京都大学大学院経済学研究科 教授 宇仁宏幸 

 

13:30-13:40

挨拶:京都大学大学院経済学研究科 研究科長 教授 植田和弘 

 

13:40-14:40

講演:国士舘大学21世紀アジア学部 教授 平川 均

 「世界経済の構造転換―NIEs段階からPoBMEs段階へ」  

 

14:40-15:40

講演:名古屋工業大学大学院工学研究科 准教授 徳丸宜穂

「インドIT産業の高度化と知識・人材管理」 

            

15:40-16:40

講演:新潟大学経済学部 准教授 厳 成男

「中国の内需主導型成長への転換は可能か」 

 

1640-16:45

閉会挨拶

 

17:00-18:30

懇親会   会場:時計台記念館2階国際交流ホール

司会 京都大学経済学研究科特任教授/東アジア経済研究センター協力会理事 宇野 輝

開会挨拶 京都大学大学院経済学研究科教授/東アジア経済研究センター長 塩地 洋

 


イノベーション研究会(@名工大)にかんするご案内

 先日,産業戦略工学専攻主催の「MOTシンポジウム」で呼びかけさせていただいたとおり,2012年度前半よりイノベーション研究会を開催いたします.

 実務家・政策担当者・市民に広く開かれた研究会として運営していくことも,当日お話しさせていただいた通りです.

 情報はこちらで告知させていただきますので,「いいね!」を押していただき登録していただけますよう,お願い申し上げます.


国際コンファレンスのご案内(2011年12月23日 @名古屋)

【ポスター訂正】開催場所

(誤)経済学研究科コンファレンスホール

 ↓

(正)文系総合館7階コンファレンスホール

 

詳しくは以下の地図でご確認下さい.「B4」が会場です.

http://www.nagoya-u.ac.jp/global-info/access-map/higashiyama/

 様々な社会経済的問題を内包しつつも,アジア各地が世界の重要なイノベーション拠点になりつつあります.こうした,矛盾をはらみながらの新しい発展をどう捉えたらよいのでしょうか.その可能性と持続性について,インド・中国・台湾の国際比較を視野に議論することを目的とした国際カンファレンスを開催いたします.

 参加は自由です.関心をお持ちの方の広い参加を歓迎いたします.

 

Innovation and knowledge-based development in South and East Asia from comparative perspectives

 南・東アジアにおけるイノベーションと知識基盤型発展:比較の視点から

 

日時:2011年12月23日 9:00-17:00

 

開催場所:名古屋大学文系総合館7F カンファレンスホール

 

主催日本学術振興会科学研究費補助金・基盤研究(B)「アジアの知識基盤型産業発展とグローバル・イノベーション・ネットワークに関する研究」

 

プログラム

セッションI (9:00-11:00)

1. 平川均(名古屋大学大学院経済学研究科)East Asia's economic development and industrial clusters

2. 宋磊(北京大学政府管理学院)From telescoping development to compressed development: Origin of change of development mode and its impact on developing countries’ capability-building and innovative policy

3. 陳信宏(中華経済研究院)A Taiwan's strategy towards knowledge-based economy: Servitization of manufacturing


セッションII (13:30-14:45)

1. Balaji Parthasarathy (International Institute of Information Technology-Bangalore, India) The ICT services industry in Bangalore, India: Its changing structure and characteristics

2. Pavan Soni (Indian Institute of Management-Bangalore, India) 

Innovation in Indian IT Industry: Evolution or Revolution

 

コーヒーブレイク

 

セッションIII (15:00-17:00)

1. Kaushalesh Lal (United Nations University-MERIT, Maastricht, The Netherlands) Export orientation and firms' policy in the era of global slowdown

2. 新海尚子(名古屋大学大学院国際開発研究科)Perspectives of the IT sector in South Asia: Productivity analysis

3. 徳丸宜穂(名古屋工業大学大学院工学研究科)Clustering and capability building in Indian IT industry

 

連絡先徳丸宜穂(名古屋工業大学)

              e-mail: tokumaru.norio at nitech.ac.jp

              Tel: 052-735-7455

 


N-Cube講演会のお知らせ(2011年12月13日 @名古屋工業大学)

次のような講演会が開催されます.参加自由・無料ですのでふるってご参加下さい.

参加申し込みは,有限会社ITO・伊藤克恵氏までお願いいたします.

 

N-Cube第25回講演会

オープンイノベーションは切り札になるのか?

 

日時:12月13日(火)14:00-17:20 その後情報交換会あり(2,500円/人)

 

場所:講演会/名古屋工業大学 51 号館 5111

    情報交換会/名古屋工業大学 校友会館 SARA

http://www.nitech.ac.jp/access/index.html

 

主催:N-cube(名古屋工業大学研究協力会,(財)名古屋産業振興公社,名古屋市)

 

講演内容:

14:10~15:00「日韓中 3 カ国の携帯電話機開発と人材管理: <企業の境界>を戦略的にコントロールする」名古屋工業大学大学院 産業戦略工学専攻 准教授 徳丸宜穂

15:00~15:50「WEB が牽引するオープンイノベーション」

(株)ナインシグマ・ジャパン ヴァイスプレジデント(オペレーション担当) 渥美栄司

16:00~17:20 ※逐次通訳有り 「Open Innovation models in Belgium-Flandersフランダース政府投資局 技術ディレクター Dr. Ben Kloeck

 

17:20~ 情報交換会 (トワイライト・パーティー)